セルトレイ育苗のメリット
セルトレイは種をまくためのトレイで、様々な種類のものが販売されており、育苗や家庭菜園に便利な栽培方法です。
- 用途に合ったサイズ展開
- 多くの種を一度にまきたい場合は、200穴タイプなど多くのセルを持つトレイを選ぶことができます。逆に大きな種子のものや根が広がる植物の場合は、より大きなセルが適しており、用途に合ったものを購入することができます。
- 健康的な苗の育成
- セルトレイは各セルが独立しているため、他の苗と根が絡み合うことなく発達することができます。それぞれの苗が十分な水分と栄養を吸収でき、丈夫で健康な苗を作ることができます。
- 小さなセルトレイの中でしっかりと根を張ってくれることが元気な苗を作るのに大切な工程です。
- 栽培効率の向上
- 一度に多くの苗を育てることができ、セルトレイごと簡単に動かせるので、適切な温度や水の管理ができるところに移動させられます。特に発芽初期のデリケートな時期を管理しやすい場所で育てることができます。
- 移植のし易さ
- 苗が成長しセルトレイから移植する際に根鉢が崩れにくく、根へのダメージを最小限に抑えることができます。移植後の活着も良好で苗の健全な成長を促進することができます。
セルトレイ育苗のトラブルとその対処法
セルトレイ育苗はメリットがある一方でトラブルも発生しやすいです。
①発芽ムラ
- 種子自体に原因がある
- 種まき前の種子の劣化や保存環境が悪かった
- 対策:種子は冷暗所で保管し、使用期限を守りましょう。
- 関連記事:■種子について
- 水分
- 発芽は、種が水を吸うことから始まります。
- 過湿は酸素不足を招き根や胚の呼吸が阻害されます。逆に水分が不足すると種子は吸水できず発芽が遅れてしまいます。
- 対策:播種前に土を均一に湿らせておき、発芽までは土の表面を確認しながら乾燥していれば必要に応じて水やりを行います。
- 過湿は酸素不足を招き根や胚の呼吸が阻害されます。逆に水分が不足すると種子は吸水できず発芽が遅れてしまいます。
- 温度
- 種子が水を吸収して芽を出すまでに最適な温度帯があります。一般的には15℃~30℃の範囲が多く、作物ごとに最適温度は異なり、最適温度を外れると発芽が遅れたり発芽不良になることがあります。
- 対策:作物に適した発芽適温を守りましょう。
- 酸素
- 発芽には酸素が必要です。種が土の中深くに埋もれたり、水没すると酸素不足となり発芽が悪くなります。
- 対策:播種深度を揃えましょう。
- 光
- 作物の種類によって発芽に光が必要な種子と光を必要としない種子があります。
- 対策:発芽に光が必要な種子は覆土をしない、又は薄く土をかけ、発芽に光が必要ない種子はしっかり覆土を行い、トンネルなどで被覆しましょう。
- 関連記事:■嫌光性種子、好光性種子について
②徒長
- 日照不足
- 曇りが多かったり遮光時間が長いなど光が不足すると、植物は光を求めて徒長してしまいます。
- 対策:発芽前に新聞紙や不織布のべた掛けをしている場合、発芽を確認したらすぐに外します。日中は日当たりの良い場所で育てるのが基本です。苗床を回転させ光の当たる向きを変えましょう。
- 過剰な水やり
- 水が多すぎると植物が水を吸収しすぎて水膨れのような状態になり過剰に伸長してしまいます。
- 対策:水やりは日中行い、夕方以降の水やりは避け、天気が悪い日も水やりの量を調整したり常に土が湿っている状態をなくしましょう。
- 風通しが悪い
- 無風状態だと徒長することがあり、屋内やハウスで育苗する際には適切な換気が必要です。
- 対策:程よい風や手で触るなどの物理的な接触は徒長を抑制する効果があります。
- 高温
- 苗床の高温は徒長が発生しやすくなります。
- 対策:適宜換気を行いましょう。セルトレイの下に温床マットを設置している場合は日中は温度を下げるなど高温を予防しましょう。
③生育のバラつき
- 部分的な乾燥
- トレイの端はかん水ムラなどで乾燥しやすく、生育が遅れやすいです。
- 対策:土の乾燥状態をよく観察し、かん水ムラがないようにしましょう。
- 古い培土
- 古い培土は植物に必要な栄養素が不足していることがあります。
- 対策:初期成育苗用の育苗培土を使用すると良いでしょう。
- 発芽ムラや徒長
- 発芽ムラや徒長がそのまま生育のバラつき・生育不良に繋がります。
- 対策:育苗初期から水、温度、光の管理を適切に行いましょう。
④根の老化
- 根巻き
- セルトレイの土の量に限りがあるので、根の伸びが妨げられ内側に向いてしまう根巻きが起きやすいです。
- 対策:適切なタイミングで広いスペースへ移植してあげましょう。
セルトレイからの移植
セルトレイは培土量が少ないのでポリポットやプランター、畑へ植え替えする必要があります。
植物にとって新しい環境への順応は大切で、適切なタイミングで植え替えを行い、栄養豊富な土と十分なスペースが更なる成長を促します。
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